一人の子どもを大学卒業まで育てるにはどのくらいの費用がかかるの?

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お子さんが生まれてから大学を卒業するまでの教育費用を具体的に知りたいと思う保護者の方は多いでしょう。私もその一人です。日本では、教育にかかる費用は家庭の経済状況により異なりますが、すべての家庭にとって大きな負担となることは間違いありません。

本記事では、幼児期から大学までの教育費用の内訳について、各ステージごとに調べてみました。私たちが今からできる貯金・備えにも触れていきますので、ぜひ参考にしてください。

目次

教育費用の全体像

お子さんが大学を卒業するまでにかかる教育費用は、家庭の選択によって大きく変わります。特に、私立か公立かの選択は費用に直接影響します。文部科学省のデータとインターネットで調べると、幼児教育から大学卒業までの費用は以下のような平均値です。

全て公立と私立でこれだけの大きな差が生じます。それぞれの段階でどれだけの費用がかかるのかを、順を追って見ていきましょう。あらかじめ想定されるパターンを組み合わせてみました。

あくまでもこのコストは、高校から大学への進学費用は、ストレート入学を前提としています。そのため、浪人時のコストは含まれていません。

これからお伝えする表のコストの項目は、幼稚園から大学まで全て統一にしました。授業費には、学校によっては自治会、互助会費など金額が異なります。

また志望される学校、学部によってコストが変わってきますので、事前に確認されることをおススメします。

幼児期の教育費用

幼児教育は、小学校入学前の3歳から6歳頃にかかる費用です。保育所や幼稚園の選択で費用が異なります。今回は、幼稚園に絞ってお伝えしていきます。

私立を選択するだけで4倍の支出が変わってきます。

〈費用項目〉
1.教育費・教材費:教科書やノート、文房具、学校指定の辞書・参考書・教材、パソコンなどの学習用品の購入などが必要です。特に高校や大学では専門的な教材が増えるため、費用が上がります。
2.給食費または昼食代:公立の小学校や中学校では給食費がかかり、高校や大学では昼食のために学食や弁当、外食費用が必要です。特に外食する機会が多くなると、食費の負担が増えます。
3.制服・体操服代:幼稚園や小学校から高校まで、制服や体操服が必須の学校が多く、成長に伴って定期的に買い替える必要があります。また新学期ごとの衣類購入費がかかります。私立学校や一部の公立学校では、高額な制服が必要になる場合があります。
4.交通費:自宅から学校までの通学費は、公共交通機関(バス・電車)を利用する場合にかかります。特に遠方の学校に通う場合は、定期券の費用がかさむこともあります。
5.部活動・クラブ活動費:中学校や高校、大学では部活動やクラブ活動に参加する場合、その活動費や道具代がかかります。スポーツ系の部活動では専用の用具(ユニフォーム等)や遠征費、合宿費などが発生します。
6.PTA・保護者会費:公立・私立を問わず、学校運営の一環として保護者が支払う会費です。行事の費用や学校の支援活動に使われます。
7.修学旅行・遠足費:学年や学期ごとに実施される修学旅行や遠足、校外学習の費用です。特に修学旅行では、宿泊費や交通費が発生します。。特に修学旅行は私立の場合、数万円〜十数万円の費用がかかることがあります。
8.学校指定の備品購入費:学校指定の学用品やカバン、体操着、靴などが定期的に購入する必要があります。
9.試験費用:高校や大学に進学するための模擬試験、資格試験や検定などの費用がかかります。特に進学時期になると、模擬試験や模擬テストが増加します。中学生や高校生になると、英検、TOEIC、漢検などの資格試験や検定を受ける機会が増えます。これらの受験費用も、学費以外にかかるコストの一部です。
10.その他(教育関連費):学校で必要とされる特殊な活動や行事(文化祭、体育祭、音楽会など)に伴う費用です。また、特定の道具や服装が必要な場合もあります。

下記が人それぞれ+αで考えなければならないコストです。入念に計画を立てたとしても、下記項目の取りこぼしがありますので、事前に計画立てられた方がいいと思います。

注意)下記①~⑥のコストは含まれていません。
①塾や予備校の夏期講習・冬期講習
塾や予備校では通常の授業のほかに、夏期講習や冬期講習といった短期集中の特別授業があります。これらの費用は通常の月謝とは別に支払う必要があり、数万円〜十数万円の追加費用が発生します。
※浪人時のコスト・生活費等は計算していません。

②住居費・生活費
大学進学で遠方に引っ越す場合、住居費や生活費が大きな負担となります。アパートの家賃、光熱費、インターネット代、食費、交通費などがかかり、これらの費用は月々数万円〜十数万円にのぼることがあります。

③奨学金の返済
奨学金を利用する場合、卒業後に返済が必要となります。学費そのものではありませんが、教育にかかる費用として、将来的に大きな負担となることが多いです。

④海外留学・語学研修
高校や大学での短期・長期の海外留学や語学研修にかかる費用も、教育費の一環として考慮する必要があります。渡航費や滞在費、授業料などが発生し、特に長期留学では数百万円以上の費用がかかる場合もあります。

オンライン学習のサブスクリプション費用
最近ではオンライン学習のプラットフォームやアプリケーションを利用する機会が増えており、月額課金のサービス費用が必要になることもあります。特に語学やプログラミングの学習には有料のオンライン教材が多く、これらの費用も教育費に含まれます。

⑥その他:国・地方自治体の助成制度、手当、医療費、朝ごはん、夜ご飯代

児童手当や保育料無償化の制度

保育料の一部が国や地方自治体から補助される制度もあります。利用できる制度を確認し、申請することで費用を抑えることができます。

小学校の教育費用

公立小学校では、授業料は基本的に無料です。私立小学校では、より多くの行事や特別授業が組まれており、それに伴って費用がかかるため、公立小学校とかなり教育費差が生じます。

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また、上記の表には習い事や塾の費用は含まれていません。

中学校の費用

中学校では、学習内容も難しくなり、上記費用の他に塾や家庭教師などの費用加算することになります。

私立中学校では、年間で100万円から150万円程度の費用がかかり、公立よりも充実したカリキュラムが提供される一方で、学費負担は大きくなります。

高校の教育費用

公立高校の授業料は、月々の授業料が家庭の所得に応じて支援されるため、年間で20万円から30万円程度で済む場合があります。学校によっては無料の場合もあるそうです。

私立高校では、奨学金や特待生制度を利用できる場合もありますので、事前に調査してみましょう。

上記金額は、大学進学のための予備校、塾などの金額は含まれていません。

大学の教育費用(専門学校含む)

大学進学にかかる費用は、最も大きな支出項目です。国立大学、私立文系、私立理系で費用が異なります。

国立大学の費用

国立大学の授業料は比較的安いです。

公立大学の費用

私立大学の費用

私立大学の文系学部では、授業料が年間約80万円から150万円です。理系学部はさらに高額で、大学によっては年間で約100万円から200万円かかります。

専門学校の教育費用

専門学校の学費は年間で約100万~200万円程度が相場です。特に医療系や福祉系は、実習費や特別な教材費が必要なため、他の分野よりも高額になりがちです。IT系やビジネス系などの学科では、比較的学費が抑えられる傾向があります。

奨学金や学生ローンの活用

大学進学(専門学校含む)・の際に、奨学金や学生ローンを活用する家庭も多く、各種奨学金制度の利用や教育ローンの検討も重要です。早い段階で検討されることをおススメします。

また、特定の資格取得を目指す場合には、検定料や試験費用の助成が利用できるケースもあります。

教育費用の早めの計画と準備

子どもの教育にかかる費用は決して安くはありませんが、適切なプランニングと貯蓄の早期開始によって、その負担を和らげることが可能です。家庭の状況に応じた進学先を選ぶことや、奨学金制度の活用など、様々な手段を駆使していくことが大切です。

教育費用専用の貯蓄口座:早いうちから教育費用を見越して貯金を始めることが重要です。

奨学金制度の活用:進学後に利用できる奨学金を事前に調査し、条件に合うものに応募することで費用負担を軽減することができます。お支払いは、卒業後からスタートするため在学期間中は安心です。

通信教育やオンライン講座の活用:塾・予備校に行くよりかは、コスト削減に繋がるのは非対面のオンライン学習です。ただ、学校外で勉強している子たちの姿を見る機会の無い環境のため、自主性が問われます。

参考情報:

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