界面活性剤と聞くだけで、敏感に反応してしまいます。界面活性剤は悪だと言われる方もいるほどです。
この界面活性剤は、スキンケア、ヘアケア、衛生関連商品と様々に使われていいます。本当に界面活性剤を使用している商品って多いですね。
界面活性剤って、交渉人!?
専門的な事は、ググると沢山情報がでてきます。よくスキンケアのクレンジングで例えらえる仕組は、上記の図です。水と油は、互いに反発し合って仲が悪いですよね。
そんな仲の悪いもの同士を同じ目的に進めてくれるのが界面活性剤です。油は油同士が居心地がよく、水は水同士が居心地がいいです。そんな居心地がいい関係をやる気を起こさせてくれるのが界面活性剤です。
交渉人みたいな役割が界面活性剤です。
その界面活性剤は、クレンジングであれば汚れを落とすこと、それが目的です。油の部分と水の部分の両方の性質を兼ね備えている界面活性剤は、お互いが居心地がいい状態を保ちながらうまく取り持って、汚れを落とす目的を達成させてくれます。
例えば今回の界面活性剤の任務は、「学校の宿題を油Aにやらせてほしい。」と例えると
①まず界面活性剤は、「親油基」の能力を使い、その場所から離れたくない油汚れに寄り添います。「仲間にいれて!、宿題をやらなければいけなんだけど、油Aもやってないから、私も遊びたーい。(親油基:でも、やらないといけない)」って感じです。
②油と油は、非常に仲がいいですから何でも相談にのってくれる仲間です。そこから時間も大分経ち、油Aは「ずっと、界面活性剤とこの場所で遊んでいたい。宿題なんていいや」と思っているはずです。
③ところが、界面活性剤はどうしても任務を完了させなければなりません。そこで登場するのが界面活性剤の2つ目の性質「親水基」です。至って、界面活性剤は考え方がぶれません。
界面活性剤は、「油A、あっちで油B、油Cが図書館で宿題やってるってよ。(界面活性剤は油Aが油Cのことを気になっているのを知っていました)」、「え~、油Cが!?、俺も図書館にいきたい・・・。」
④その結果、界面活性剤の親水基の性質=交渉で油Aを油Cがいる図書館に不快な思いをすることなくその場所に行くことができました。ちゃんちゃんです。
これが界面活性剤で汚れを落とす仕組です。
界面活性剤ってどんな種類があるの?
界面活性剤は、洗浄、乳化(濁ること)、可溶化(水に溶けにくい物質が溶けるようになること)、浸透、分散(微粒子の状態で存在するようになること)などの働きをしてくれます。スキンケア商品の分類では以下のように分類されます。
陰イオン・アニオン型
主に、洗浄・可溶化・乳化助剤と使われ、石けん、シャンプー、洗顔料などの商品になります。
陽イオン・カチオン型
主に、柔軟・帯電防止・殺菌として使用。トリートメント、コンディショナー、リンス、制汗剤などの商品になります。
両性イオン・アンホ型
主に、洗浄・乳化助剤として使用。ベビー用や高級シャンプー、リンスなどの商品になります。
非イオン・ノニオン型
主に、乳化・可溶化剤として使用され、化粧水・乳液・クリームと多くの化粧品になります。
参考元:日本化粧品検定1級対策テキストP34「界面活性剤」
このように界面活性剤一つ取っても様々な商品に使われています。成分も沢山あります。泡が立つ商品でしたら、界面活性剤が入っていますよ。
界面活性剤があるから、満足感が得られる
一概に悪い物質とは言えない界面活性剤ですが、石油系合成界面活性剤のことを一般的に「界面活性剤」と呼ばれています。
また、界面活性剤を長時間、肌につけると肌に負担がかかるとも言われています。化粧品には、「102の旧表示指定成分」がありますが、完全禁止にはされていません。使い方によっては、危険な成分ではないからなんでしょうね。それと技術は進歩しているからでしょう。
一番の界面活性剤を使う満足感は、泡が立つことです。泡立ちがいいものっを洗い流した後の満足感ってかなりありますよね。それが泡立たなかったらどうでしょうか。長年の習慣により、汚れが落ちているのか判断できない。満足いかない、これが現実的ではないでしょうか。
参照元:一般社団法人日本オーガニックコスメ協会/102の旧表示指定成分一覧表
洗濯用・台所用合成洗剤の界面活性剤は?
ところが洗濯用・台所用の合成洗剤の成分は化粧品をほど気にならなくなります。何故でしょうか、不思議です。本来なら、肌に優しい・環境に優しいもの=エシカル的なものを選ぶのなら、合成界面活性剤が入っていないものを選ぶべきですが、泡を落とすことによる満足感=洗った気分がまだまだ譲れないのでしょうね。
お皿を濯いだ後のキュキュット感も、自分の指の皮脂が取れた結果によるキュッキュッ感=洗った満足感です。界面活性剤で皮脂も落としてしいる可能性があるので、化粧品と違って余計に商品選びも大切です。
また洗濯用合成洗剤の成分にも目を向けることによって新しい発見もあります。
幼児のスタイ、抱っこひも、女性用の下着、マスク等を洗う際、界面活性剤入りで洗っていませんか。その洗剤には、界面活性剤の他に蛍光剤、漂白剤、合成着色料なども入っているものもあると思います。
顔と同じように界面活性剤を気にされる方は、他の洗剤や手もみ洗いなども含めた洗い方も検討されてもいいでしょうね。経皮吸収などを考えると赤ちゃんもスタイでよだれを拭いたり、抱っこひもなども舐めたりすることを考えると商品選択も大切です。
また洗濯槽にはカビができるのは、石けんカスの残りが十分濯いでいないのが原因です。雨の日に乾いた床に水をぬらすと床がヌルヌルした経験ありませんか。石けんカスです。界面活性剤が残っているということです。
洗濯機は、定期的に水を使って汚れをしっかり落としてくれているんだと思いがちですが、もしかしたら十分すすがれていない衣服を着ている可能性もありそうですね。